藤原紀香の気持ち

結婚式のあとの会見で、藤原紀香が「両親や親戚がとても喜んでいて、それが嬉しかった」と涙ぐんでいました。
私は、なんとなく「へぇ」という気持ちでした。
だって、一生一度の晴れ舞台(おそらく)なんだし、なにかもっと他のことの方が印象に残るとか感動するんではないかと思ったわけです。
憧れの十二単に感動、とか、三三九度で感動、とか。
ところが、今になってその気持ちがやっとわかりました。
先ほども母から電話がありました。
実は、先日の母の電話の内容は、父に私の彼のことを話したというものでした。
一人娘の私です。父としては手放したくない大事な娘でした。
大学に入り、大阪に出てからも、たまに帰省するたびに「言いよってくる男はいないか」と
心配というか嫉妬というか、もし「いる」とでも言おうものなら「今すぐ連れてこい!」と言いだしかねない雰囲気でした。
母も、「結婚するときは大変だろうね」と笑ってよく言っていたものでした。
ですので、彼氏がいても父には「飲み友達くらいしかいないよ」とごまかし続けてきました。
母には色々話もしましたし、実際に会わせたこともあります。特に今の彼とは「結婚を前提」ということもあり
母には何度も会っていますし、私も向こうのご両親に2回も会っています。
けれど、そのぶん余計に、私がまだ学生ということもあり、父には内密にしていました。
ところが、最近母も体調が悪かったりしたことも関係しているのでしょう、
彼のことを父に話し、とても信頼できるいい人で、結婚を前提に付き合っていて、何度か会っている、と
ついに父に話したのです。
私にとっては、晴天の霹靂でした。「そんな大事なことを隠していたのか!」という展開を予想しました。
彼を父に紹介し「娘さんをください」というシーンを思い浮かべ、どんな状態になるのやら…と心配していましたので。
ところが、父の反応はびっくりするほど予想外でした。
本当によろこんで、よかった、安心した、と言ってくれたのだそうです。
父のブログにも、喜びの内容が書かれていました。
母が話したとき何か始め誤解があり、彼に子供がいると伝わったそうですが、誤解が解けたとき
「それでもいいと思った」とまで言ってくれたそうです。
今日、また母から電話があり、父に少し電話をかわりました。そう聞いてもドキドキしていましたが
「ごめんね、ずっと言ってなくて」というと「そんなことはいいんだよ、本当に嬉しいから。安心した。急がなくていいから、お父さんにも一度会わせてね。いつでもいいから、会いにきてね」
と言ってくれました。途中から涙が止まらなくなり、電話でそれが伝わらないようにするのに一苦労でした。
私のちっぽけな心配なんて、親の子供に対する思いに比べたら意味のないことでした。
今なら、藤原紀香の気持ちがわかります。
両親に、感謝の心でいっぱいです。ほんとうにありがとう、と次に帰省したときに伝えたいと思います。