結婚します

彼とのことはずっと父には黙っていましたが、ここ近々で急に事態が変わり、かねてから予定していた私の帰省にあわせて両親と対面の運びになりました。

一人娘で、結婚するときには父の説得がさぞ大変だろうと母娘で長年心配していました。しかし実際母から私に婚約者がいるとつげられた時、父は心から喜んで、それまで黙っていたこともあっさり水に流してくれたそうです。

そう聞いていても、いざ挨拶となると私も彼も緊張していたようで、車に財布を忘れたりお土産を忘れたりと情けない状態でした。

前々からいつかは通る道だとは思っていましたが、思わず涙してしまいました。父のほうから「おまかせします」とにこやかに快諾し、彼も「由佳さんと結婚させてください」とケジメをつけてくれました。あんなにかっこいいお父さんをみたのは初めてでした。あんなに素敵な彼を見たのは初めてでした。彼はすっかり気に入られ、私が夜外出するにもかかわらず泊まっていきなさい、ということになりました。彼には気を遣わせて申し訳ないですが、私はとても幸せです。

お父さん、お母さん、佳和さん、本当にありがとう